新婚キッチンから見える、ガザのいま
- Maryam
- 2025年12月14日
- 読了時間: 2分
甘い新婚生活――そう呼べるほどの余裕はなくても、ガザでは今日も、若い夫婦が手作りかまどの前に立ち、「生きること」を一つずつ積み重ねています。
ムハンマド兄ちゃんに続いて、ファラフェル屋さんの開店準備を進めているマッスーシー。新婚の喜びを糧に、家庭を支える責任を少しずつ背負い始めているようです。
ヤスミン代表から話を聞く中で、私はこれまで「ムハンマド兄ちゃんにマッスーシーがリードされている」という印象を受けていました。けれど、兄ちゃんが給水車にひかれて足を骨折し、動けなくなった期間、マッスーシーは「おやつクラブ」の運営を代行し、現場を支える役割を一身に引き受けました。その経験が、彼を大きく成長させたのだと思います(実はサバちゃんラブ!の気持ちだけで成長したのかも知れませんが)。ファラフェル屋さんを開業というニュースから、責任を引き受け、家族を守ろうとする姿が見えてきました。
今回は、そんなマッスーシー夫妻の「新婚キッチン」をご紹介します。
まずは熱源から。ガスは有料での配給が始まっていますが、毎日の調理に使えるほどの量は手に入りません。そのため、料理の主な燃料は「薪」と呼ばれる木片です。
日本でいう薪とは違い、ガザで「薪」と呼ばれているのは、家具を解体したものや。木くず。それを組み、火を起こし、フライパンのような金属の調理器具をのせて料理をします。


この日のメニューは、ポテト。肉も魚も、彼らの生活圏では一日たりとも手に入ったことはありません。戦争の混乱の中で利益を得た一部の人々だけが、高騰した肉を買える状況にあると言います。

それでも台所では、新婚夫婦が助け合いながら調理をしているそうです。質素な食事でも、そこには確かに「暮らし」があります。
この小さな台所に流れる、穏やかな時間が、どうか一瞬で終わってしまいませんように。


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