暮らしを取り戻す ― ハンユニスの寺子屋と子ども食堂の再生に向けて
- Maryam
- 10月19日
- 読了時間: 2分
ヤスミン代表は現在、抗がん剤治療の谷間にあり、発熱のため静養中です。火曜日から再び入院を控えており、身体だけでなく心の疲労も重なっています。そのため、今回も福岡のヒカルさん経由でガザの近況をお伝えします。
ガザでは、鶏肉やケバブが市場に並び始めているものの、まだ庶民が手にできるような価格ではありません。今年1月の停戦時には、肉や魚が市場に出回り始め、その後に卵も売られるようになったそうです。
ガザの人々にとって、動物性たんぱく質として最初に口にできるのは卵。そのため、卵が市場に並び始めることが、生活の回復を測る一つのバロメーターになっています。卵が出回った頃には、うれしさのあまり半月ほど毎日卵料理が続いたという話もあります。しかし、今のところ卵はまだ市場には出ていないようです。
国連の支援物資などは、ムハンマドやマッスーシーの周辺では誰も受け取っていません。マッスーシーによると、プロパンガスの配給が始まり、各家庭で有料ながら充填できるようになりそうです。とはいえ、まだ多くの家庭では薪――(拾った廃材のことだと思われます)――を使って炊事をしています。それでも、この「プロパンガスの配給開始」は大きな一歩です。燃料は「食料・水・スマートフォン」と並ぶ、ガザでの生活の必需品だからです。
「でも、うちにはガスコンロがないんだよ」と、マッスーシーは笑っていたそうです。本当は笑えないような現実ですが、過酷な状況を笑いに変えて乗り越えようとする彼らのポジティブさに、私たちは逆に力をもらいます。
ハンユニスの部屋も、少しずつ片づけが進んでいます。とはいえ、生活のインフラが戻ること、そして子どもたちが再び安心して戻れることが何よりも大切です。まだ停戦の第一段階が始まったばかり。インフラ、教育、子どもたちの心のケア――一つずつの段階を大切にしながら、ヤスミン(日本)とムハンマド、マッスーシー(ガザ)が話し合いを重ねています。



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